社会福祉法人 もくせい福祉会の状況 (平成26年(2014年)4月現在)

 もくせい福祉会では、次の二つの施設を運営しております。
 
 (1) 就労支援施設 ふぁくとりーもくせい
      通所者の社会復帰訓練のためにお弁当屋さんを開業しています。

 (2) 就労継続支援B型施設 ほっとラウンジ
      憩いの場を主な目的として運営し、作業はクッキー作りです。

 もくせい福祉会は平成23年(2011年)10月1日に障害者自立支援法の第二種社会福祉事業の障害福祉サービス事業に移行し、「ふぁくとりーもくせい」は精神障害者小規模通所授産施設から就労移行支援へ、「ほっとラウンジ」は小規模作業所から就労継続支援B型へ移行しました。そして、二つの施設を一つの多機能事業所「てづくり厨(くりや)」として運営しています。

 移行前は、施設の運営のための収入は、国・市からの補助金であり、用途が限定されており、この補助金で本部経費や経理の人件費は賄えず、後援会からの寄付金などに頼らざるを得ませんでした。
 新事業形態に移行したことで収入は補助金ではなく「サービス提供の報酬」となり、収入の使い道はある程度事業所の裁量に任されるため、本部の運営費や経理の人件費などに使えるようになりました。また、これまでのところ移行前よりも収入は増えております。

 しかし、収入が利用者の利用日数で決まるため、不透明という問題があります。精神の障害の場合、コンスタントに通うことが難しいからです。また、「就労移行支援」の施設では、利用者は2年間(最長3年間)しか利用できませんが、「ふぁくとりーもくせい」の利用者は長年施設を利用している人が多く、2年後に他の施設に移ってもらうというのは現実的には困難と考えられます。

 かといって「就労移行支援」から「就労継続支援B型」に変更すると収入が7割に減ってしまい、経営困難が予想されます。利用者を増やせば良いかというと定められたスペース確保が義務付けられており、むやみに増員することもできません。利用者人数に応じた職員の配置も義務付けられていますし、借家では改造や拡張はできませんし、いつまた立退きを要求されるかも知れません。

 そのため、もくせい福祉会では「てづくり厨 将来ビジョン検討会」を立ち上げ、より確かで、より広い施設の建設に取り組んでいます。

■「ふぁくとりーもくせい」の新施設

 平成25年度(2013年度)は、後援会からの寄附金200万円、個人からの寄附金の総額約300万円、及び「社会福祉法人 清水基金」からの助成金650万円などで、念願であった「ふぁくとりーもくせい」の新施設をJR埼京線の高架下に建設することができました。
 賃貸料は毎月約30万円と高額ですが、以前の施設より延床面積も広く、真新しい施設で、メンバー・職員とも喜んで、弁当作り・お菓子作りに励んでおります。

■「ほっとラウンジ」の移転の必要性と新施設計画

 「ほっとラウンジ」では、メインのクッキー作りの他に、広報誌「もくせい」の印刷・発送作業、機関誌「みんなねっと」の発送作業、しおり作り等のいろいろな作業をしています。
 この施設は、3階建ての古い借家を利用しているため、各作業部屋が狭く、メンバーが10名も来ると肩を寄せ合って作業する状態で、施設として使用していくにはいろいろ難点があります。

 「ふぁくとりーもくせい」は新施設に移転したことで、利用者定員20名の事業所として運営することができますが、現状の「ほっとラウンジ」は床面積等の要件を満たしていないため、利用者の最低定員数20名を満足することができず、一事業所として運営することができません。

そこで、「ほっとラウンジ」も充分な作業スペースが取れる新しい施設に移転することを計画しています。

 現在取得計画している物件は、借地権付きの建物ですが、土地が約60坪あり、施設を建てるには充分な広さがあります。売りに出される建物は、築30年を経過しており施設として使用するには難点がありますので、これを解体し、ここに店舗を備えた45坪程度の施設を建てる計画です。

 物件の取得、現建物の解体工事、及び新施設の建設などに約5,500万円が必要であり、その資金計画は、後援会からの寄附金、福祉会本部からの出資、「ほっとラウンジ」の内部留保金、そして借入金(約4,200万円)で計画しています。
 借入金の返済は、毎月30万円を13年間で完済する計画です。

 このようなことから、もくせい福祉会を支援する「もくせい福祉会後援会」の使命は更に重みを増しております。
 どうか意をお汲み取り下さり、私たちの活動にご理解とご支援を賜りますよう、こころからお願い申し上げます。